果たして銀行に預ければ安心なのか?
貯金をしなさい!
こんな風に育てられた人も多いと思う。
お年玉をもらったら、貯金しなさい。
お給料をもらったら、貯金しなさい。
無駄遣いしちゃうんだから、貯金しなさい・・・等々。
貯金をする場所は銀行。
銀行は私達のお金を保管するとても安全な場所、という認識だろう。
私もいまだに言われる。
お金をしっかり貯めないと、将来が大変だよ。
貯金しなさい、って。
なぜそこまで私達の親世代は
貯金、貯金って言うんだろう?
そしてなぜ銀行に預けることを推奨するのだろうか。
この秘密は銀行の金利にある。
今でこそ、銀行の金利は0.001%と
あってなきが如しの微々たるものだが・・・。
昔の金利は
例えばゆうちょの場合、8%という時代が20年ほど続いた。
8%ってどのくらいかって
数字だけみても実感がわかないと思うのだけど。
72の法則ってのがある。
これは複利で運用した場合に
元本を2倍にするのに何年かかるのか、というのがわかる計算式。
公式はカンタン!
72➗金利(%)=元本が2倍になる年数
例えば金利8%だった場合
72➗8=9
つまり、9年で預けたお金が2倍になるってわけ。
100万円預けておけば
9年後には200万円になっているということだから
そりゃー銀行に預けるよね!
この時代ならば
ちょっとお金が余ったらどんどん銀行に預けるし
なんなら節約してどんどん貯金をすることにエネルギーをまわす。
だって、お金を預けておきさえすれば
勝手にお金が増えるんだもの。
しかーし!!
今は時代が違う。
年利0.001%だとすると
72の法則で計算すると
2倍になるのに72,000年もかかっちゃう。
生きてるほうが難しいよ・・・^^;
なので、
もはや銀行は
給料の受け皿とかカード決済や公共料金の引き落とし場所と化しているに過ぎない。
でも!!
銀行に預けておけば安心だ、と思っている人は少なくない。
タンス預金だと盗まれる心配があるけど
銀行に預けておけば盗まれないから安心だよね、って感じ。
それって本当??
もちろん、額面上の数字は変わらない。
100万円預けたら、10年後も20年後も100万円は銀行口座にあるだろう。
でもね。
お金の価値という観点からみたら
話は違ってくる。
というのも
お金の価値って時代時代で変化しているからなのね。
例えばみんなが知ってるガリガリ君。
昔は50円だったけど
今じゃ70円出さないと買えなくなってる。
ガチャガチャは昔100円だったけど
今じゃ300円。場所によっては500円とか1,000円とかある。
こんな風に
物価が上がってることをインフレっていうのだけど
物価が上がるということは
お金の価値が下がっている、ということ。
特に政府は毎年2%のインフレ上昇率を目指しているから
どんどんお金の価値は目減りしていくってことを意味している。
ということは
0.001%金利の銀行にお金を置いておくだけでは
お金の額は変わらねど
お金の価値はどんどん目減りしていくってことなんだよーーー!!!
つまり
今の100万円の価値を
10年後もキープしたい、というのであれば
少なくとも年2%のインフレに対応すべく
年2%の運用を実現可能な場所に預ける必要があるってこと。
これ、とっても大事なんだけど
多くの人が知らない事実でもある。
消費税が2%上がるって2019年はめちゃめちゃ騒いだけど
実はもっとコワイのがインフレってわけ。
物価上昇はいつの間にか忍び寄るお金の価値の目減り、に他ならないのね。
要は銀行にお金を預けているだけじゃ
額は守られるけど価値は守られないよってこと。
というわけで、この質問で締めよう。
インフレ対策、してる?